ホーム > 市民レポーターの目 > 外国人の方々が日本で日常生活を営めることを目指す〜多文化共生センター千葉〜
<多文化共生センター千葉の概要>

多文化共生センター千葉は、平成23年2月に大倉信生さんにより設立された日本語教育ボランティアの団体です。平成23年10月から柏市民活動センターにて毎週木曜日の午後4時からネパール人向けの日本語教育を開始しました。


<ネパール人の現状と日本語教育>

 柏市内に住むネパール人に向けて、日常生活を営むことが出来る程度の日本語の教育をしています。現在の受講生は、男女10代〜40代と幅広い年代の8名。日本に出稼ぎのために来ている人が多く、自分が貰った給料のほとんどをネパールにいる家族に送金しているそうで、自身のために使えるお金が少なく、日本語の講座を受けたくても受けられない状況があるといいます。そういった状況を受け、大倉さんたち、多文化共生センター千葉はネパール人に向けて日本語教育を始めました。

 日本語教育というと、普段日本語を使用している私達は漢字の読みなどを教えていると思うかもしれませんが、そうではなく日本語の基礎である「ひらがな」から教えています。

「ひらがな」で語彙を増やす勉強や、会話をする勉強などを教えています。例えば、私が参加した講座は新年早々で前日に雪が降っていたので、大倉さんと協力してやっている講師である森本さんが、「皆さん、明けましておめでとうございます!今日は寒いですね。そういえば昨日は雪が降っていました。◯◯さん、雪ってわかる?」といった具合に受講者に質問をする形の授業をしていました。受講者の中には「ゆき、わかる」という人もいれば、「ゆき、知らない」という人もいます。黒板に「ゆき」と書いて、英語で言えばsnow、ネパール語で言えば△△△、といった形で講座を進めています。わからない人たちにもきちんとケアを出来ている講座でした。



<日本人の日本語教育ボランティアが足りない>

 日本語を教えている森本さんは、日本人で日本語教育ボランティアをしている方がとても足りないという現状に危機感を抱いています。「現状の日本語教育ボランティアは行政が丸投げ状態で、各役所は場所の提供や広報などの面でフォローをしてくれない。

 だから自分達の手で日本語ボランティアを育てないといけないし、育てられる人を育てないといけない。その機関も作らなければならない。プロになる上でボランティアの経験がないと駄目だと思うから、プロが試験をする時はボランティアの経験を重要視して欲しい。厳しい今だからやって欲しい」と語っていらっしゃいました。


<実際に日本語教育の現場に参加してみて>

 日本人であれば「郷に入れば郷に従え」という言葉があるように、その文化に適応しろと言われます。しかしネパール人の方々は「ネパール時間」というものが存在しており、午後4時00分から始めると伝えていたのにも関わらず、午後4時20分くらいににこやかに来る。日本に来ても「ネパールの習慣」を続けているところに非常に驚きました。

 日本社会では遅刻は厳禁とされており、会社などの交渉事で会議に5分でも遅刻したらその交渉が白紙になるといったことが多くあります。しかし大倉さんは、その件については気にしないそうです。受講生にとっては日本語教育教室に来るのにも結構勇気がいるため、長く来てもらうためには信頼関係を築かないといけない、と考えているからだそう。

 いざ授業が始まってみると、受講生も講師の方もとても楽しそうでした。また日本人が知らないようなネパールの文化を生で聞くことができるので、日本人にとっても学びの場になります。

 私が一番驚いたことは、受講生に日本文化とネパール文化について聞いたところ、「日本人とても忙しそうにしている。ネパールでは、男の人が家の家事など全部やる。女の人は畑の仕事やる。ネパールでは、女の人は仕事しても少ししかお金貰えないけど、日本では貰える。それから、ネパールの女の人は、女友達しかいない。男友達作れない。男の人は、何人とでも結婚できる。だけど女の人は、結婚したら違う男の人と話せない。日本は、誰とでも話せる。だから日本が好き。だと言われたことです。

 私は「大変だなあ」と思う反面、ネパールの人にとってはそれが文化なのだと、意識の違いにとても驚きました。


<今後の展望>

 現在はネパールの人だけですが,もっと色々な国から来た受講生を増やしたい、と大倉さんは意気込んでいます。「柏市には多くの外国人が住んでいる。お金がなくて日本語講座を受けられない人に、日本語教育ボランティアをどんどん行なっていきたい。そのためにやれることを1つ1つこなしていく」。外国人のために真摯に考えて行なっているので、今後は参加した人達の口コミでどんどん広がっていくと良いと思いました。


<補助金の使途>
 補助金は主に、教材費(テキスト費を含む)や文房具費、広報費などに使っています。
(平成24年1月 市民活動レポーター 豊後祐紀)


●多文化共生センター千葉
 代表者:大倉 信生
 連絡先:04-7107-2050
 ホームページ:http://kashiwanpo.genki365.net/gnkk07/mypage/mypage_group_info.php?gid=G0000350
 
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