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地域住民の防災対策は自分達の手で〜柏市新富地域ふるさと協議会〜



<「避難場所案内板設置」事業開始の経緯>

柏市新富地域ふるさと協議会(以後「ふる協」という)は、8町会・自治会で構成された任意組織です。その対象住民は約7千世帯、2万人にも及び、南柏駅西口から流山おおたかの森駅周辺までの南北に細長い地域が属しています。

2年前に、柏市地域支援課の応援の下、地域づくり推進事業として3つの活動テーマを設定し、スタートしました。 最初に取り組んだのは、地域の安全・安心を取り上げて災害対応力を向上させる事業。新富地域の緊急避難場所を示す案内板の設置事業から行いました。

今回は、ふる協でこの事業を推進されている地域安全部長の山本日出男さん、地域づくり推進委員の根本勇夫さん、同じく奥住京子さんの3人にお話を伺いました。





【作成中の防災マップを前に左から 根本さん、山本さん、奥住さん】
(新富近隣センター内、新富地域ふるさと協議会事務室で撮影)






<現在の活動>

昨年度、新富地域の道路に沿った電柱25本に案内板を設置しました。費用は電柱1本につき4,130円で、今後5年間掲示する契約とのことです。




【新富近隣センター前の案内板〜事業主体である柏市新富地域ふるさと協議会の名前も掲示されている〜】

「今年度はすずめコースの補助金をもとに案内板の増設を計画しており、各町会・自治会から出された要望に添って、2月中には25〜30本の電柱に設置する予定です。柏市指定の避難場所だけでなく、地元の事情や利便性を考えた避難場所を特定して掲示することにしています」と山本さん。

「今後5年間案内板設置事業を継続し、新富地域全体で緊急避難場所が分かるようにしたい。来年度以降も補助金制度を是非活用したい」と根本さん。


新富地域の防災組織を引っ張る山本さんは、もう8年近くも防災活動をリードしてこられたベテランです。

「私の所属するつばめ自治会では、毎年防災避難訓練を実施しており、毎回100人程度の参加者があります。小学生にも消火器の取り扱い方を教え、AEDの使い方も習っています。

ふる協が主催する運動会では、1,500人分の豚汁を作りますが、これは緊急時の炊き出し訓練にもなります。市が常備している緊急用石油バーナーを使いますが、故障で使えないものもあり、私達が全て修理したんですよ」

とさり気なく話されました。

山本さんを支える強力なサポーターが根本さんと奥住さんのお二人です。

根本さんは地元で生まれ、柏市の人口が4万人だったころの地元をよく知る方で、「昔、年賀状配達のバイトをしたのですが、この地域は畑ばかりで人家が少なく、16号線から豊四季までを自転車に乗って1日で配達出来たんですよ。夏はスイカやうりが、秋には柿が一杯実っていました」と昔を懐かしむ一方、「ふる協の推進委員に選ばれたのですが、よく分からないまま各事業に顔を出すようにして、やっと地域のことが見えて来ました」とも。

補助金事業計画書作成や柏市への説明の際は、得意のパワーポイントを駆使してふる協を裏から支えておられます。

奥住さんは30年ほど前に柏市に移られ、子供会を皮切りに町会の仕事に17、8年携わってこられた方で、根本さんによると「学校関係に顔が広い方」だそうです。

まさに隣近所の強い味方、縁の下の力持ち的存在で、根本さんとのコンビは絶妙といえるでしょう。



<今後の課題と目標>

山本さんは、各町会・自治会独自の避難場所や井戸などの場所を落とし込んだ新富地域の「防災マップ」を作成中で、これが出来れば防災上の問題が「見える化」されるとのこと。

「柏市に隣接する流山市の緊急避難先の方が近い地区もあり、両市の連携も今後の課題です。JR南柏駅近辺の商業施設が避難先になれるか、農家のビニールハウスも避難場所として検討しています。一番心配なのが災害時の火災です。消防車が入れない箇所があるので…」と、次から次へ課題を話されました。

反対に、「避難場所に指定されている旭小学校で、緊急時避難所運営委員会が組織され、避難時の役割分担や運営マニュアルも整備されました。柏二小や豊四季中学でも運営委員会を組織する予定です」と進行中のプロジェクトもあるとか。

さらに、「ふる協に所属する町会・自治会ごとに防災組織を作って、避難訓練などに取り組んでいるのですが、防災意識がまだまだ低いと思います。いずれは8町会・自治会全体で、数千人規模の防災訓練を実施したいと思っています」と将来の目標を語られました。

「地域の安全・安心は自分達の手で守る」という気概を感じるお話でしたが、避難場所の案内板設置事業は防災対策の第一歩です。柏市や住民相互の連携、そして何より住民を引っ張る山本さん達の熱意が一番重要だと感じました。


最後に山本さんに聞きました。

「永年防災事業に携わってこられた理由は?」
「ま、好きなんでしょうね、なかなか辞めさせてくれないんですよ」

好きこそ物の上手なれですか。

(平成25年1月 市民活動レポーター 足立 鷹麿)

■柏市新富地域ふるさと協議会
 代表者:根本 保雄
 連絡先:04-7144-3241(根本 勇夫)
 
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