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高齢者が安心して暮らせる街づくり〜(特活)柏・地域福祉ネット「風の木」〜


“高齢者が住みやすい街”を作るために、私たちには何ができるのだろうか――。
そんな疑問を持ちつつ私が訪問させていただいたのは、(特活)柏・地域福祉ネット「風の木」です。



<団体設立の経緯>

風の木は平成18年12月に北川邦彦さんによって設立されました。
当時の柏駅周辺は段差などが多く、高齢者・障がい者に優しい街並みとは言えませんでした。

柏市を訪れた車椅子の方から「この街並みを改善すべきではないだろうか」と指摘されたことが、この活動のきっかけだということです。



<活動の内容>

風の木の活動は、大きく4つに分けられています。

まず1つ目が介護・認知症に関する講座です。認知症患者は今後増えていくといわれています。未来につながる街づくりを行っていくには、たくさんの方に認知症について知っていただくことが必要です。また認知症の方をサポートできる人材を増やすため、認知症ライフパートナー養成講座というものも行っています。


2つ目は住環境整備の講座です。高齢者や障がい者が日常生活を快適に過ごせるようにするためには,多くの課題を解決しなければなりません。。この講座は、それらの課題を知ることによって、よりよい住環境を目指していこうというものです。

風の木の理事を務める北川さんはもともと建築関係の仕事に携わっていましたが,特に依頼が多かったのが「高齢者のための住宅改修」だということです。その中で北川さんは、高齢者の心の声をたくさん聞いてきたといいます。

この経験を生かし風の木では、住宅改修のアドバイスであったり、実際に住宅改修の依頼を受けたりもしています。


3つ目はソーシャルビジネス立ち上げ講座です。この講座には、北川さんの「社会のことを考える人たちが、色々な場所で自立して活動を行ってほしい」という願いが込められています。


そして4つ目が、地域の交流会の開催です。高齢者の社会参加を妨げるものの1つとして、地域での交流会の減少が考えられるといいます。ちょっとしたお茶会であったり、おしゃべりを楽しむ場であったり……。そういった「場」を提供していくことも、風の木の大事な役割です。

ここまで紹介した講座のほとんどが近隣センター・公民館で行われています。こうした会場は、柏市民公益活動補助金などを活用して確保しているとのことです。



<活動に参加して>

私も何度か風の木の活動に参加させていただきました。中でも印象に残っているのが認知症に関する講座です。

参加者の中には認知症の方や、実際に家族を介護している方もいらっしゃいました。私は認知症というものについて漠然としたイメージを持っていましたが、講座に参加して「あ、認知症って私の思っていたものと違う」と気づくことができました。

“介護や認知症についてどのようにすればよいのか”という問題には、答えがあるわけではないと思います。しかし風の木の活動は、参加者がそれぞれの答えを導き出すための「ヒント」や「きっかけ」を与えてくれる場所だと感じました。

私が参加させていただいた講座では、参加者のほとんどが中高年の方でした。しかし高齢者や認知症の問題は、周囲の方の理解・協力が不可欠だと思います。今後の社会のためには、高齢の方だけでなく若者がこうした活動に参加していくことが重要ではないでしょうか。



<風の木の“願い”>

風の木の活動は、いろいろな分野の方の意見から成り立っています。
北川さん自身もそこから学ぶものは多いと言います。そこには私たちが今まで知らなかったものや気づかなかったものが数多く存在します。

北川さんは、「この活動に参加していただいた方には、ここで得たものを周囲の人にもぜひ広めていってほしい」と願っています。この活動に参加したことをきっかけにまた新たな活動団体が生まれ、団体同士の連携によってこの活動が地域に根付くことを目指しているそうです。

北川さんによると、認知症の講座に参加してくださる方は徐々に増えてきているということです。こうした目に見える成果が、活動を続けていくための力になっているのだと思います。「高齢者が安心して暮らせる街づくり」が、「みんなが安心して暮らせる街」を作るための大きな役割を担っていると思います。

これからさらに風の木の活動が広まっていくことを願っています。

(平成25年2月 市民活動レポーター 峯元 拓巳)


■(特活) 柏・地域福祉ネット 風の木
  代表者:北川邦彦
  連絡先:TEL 090-5509-5398
       E-mail  ao31212@s6.dion.ne.jp
 
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