ホーム > 市民レポーターの目 > 多文化共生センター千葉



外国人に日本語を教えながら日本での生活を支援する
〜多文化共生センター千葉〜


< 生い立ち >

 4年前に、ある「日本語教師養成講座」に参加した同窓生10人が1年間習ったことを何とか生かせないかと考えたのが始まりだそうです。平成23年2月、現在の代表大倉さんを中心に多文化共生センター千葉を立ち上げました。

 昨年柏市の市民公益活動補助金「たまご」コースの支援を受けながら活動を開始し、今年が2年目になります。


< 現在の活動状況 >

 来日している外国人の中では比較的コミュニテイの小さいネパール人を対象に、毎週木曜日と金曜日、一回90分のペースで日本語の授業を行っています。

 彼ら一人一人のレベルに応じた1対1の授業で、授業参観させて頂いた時には、自分の名前・住所などを漢字とカタカナで書けるまでになっていました。昨年の9月に授業を開始して1年、生徒さんと教師の日本語のやりとりも和やかで、時々脱線しながらの楽しい授業風景でした。

 日本語教師は10名で、学校の教師だった工藤さんをはじめ、少林寺拳法も教える石井さん、相手の得意な英語を駆使して授業する松元さんなど多士済々です。
麗澤大学に留学している中国人の梁さんが、ネパールの生徒さんに日本語を教えていました。

「梁さんが彼らに日本語を教える一方、私達教師も彼女から中国語を一生懸命習っています。これが本当の共生センターのあり方です」と大倉会長は熱く話します。






授業風景:ネパール人に日本語を教える梁さん





 共生センターの授業の特徴はもう一つあります。月に1回、彼らの生活支援に関する授業を取り入れていることです。災害時の避難方法や防災の知識、日常生活に欠かせないゴミの分別等も含め、柏市が作っている防災マップやハンドブックを配布して授業をしています。

「特に東日本大震災以降の地震対策や、夏の熱中症対策、台風や冬の雪害対策など、日本で生活する彼らに対し、サバイバルに必要な自衛手段とその情報を伝達することは大変重要な教育です」と大倉会長は強調しました。

 今年5月の柏地域断水騒ぎの折には、市役所から情報を集めて彼らの携帯電話に連絡し、給水再開後も赤錆が出るのですぐには飲まないよう伝えるなど、きめ細かい配慮が出来たそうです。


< 教材の工夫 >

 日本語の教科書「みんなのにほんご(ネパール版)」を基に授業をしていますが、ネパール語の辞書がないため、「旅の指差し会話帳 ネパール版」を補助に使っています。

 お互いに分からない単語や表現を知るだけでなく、日本人の知らないネパールの生活や風物を勉強するにはもってこいの優れものです。彼らがネパールのことを話すときは、とても嬉しそうに話してくれるそうです。

 教師側もネパールのことが勉強出来るので、「共生」にはうってつけの教材です。

 





辞書代わりの優れた教材





「ひよこ」の補助金は、日本語の教科書や教材の購入に使っているのですが、ネパール人にとっては教材が高いので、毎回コピーをとって授業しているそうです。
又、教師の日本語教育能力を高める為、大学教授を招聘して2日で10時間のフォローアップ研修などにも役立てているそうです。


< 今の課題 >

 ネパール人の生徒さんたちも熱心で、週1回の授業を2回程度に増やせないかとの要望があるのですが、日本語教師の数が足りないのが現状です。先生方の都合で代行が必要な場合や、同じ先生の授業を続けるのではなく、ローテーションを組んで教える方法を取り入れていますので、なんとかあと2〜3人増やせればというのが今の課題だそうです。

 また、生活支援の実地訓練の一環として、警察や病院、工場の見学などもカリキュラムに取り入れたいと授業内容の充実に意欲的でした。

「今後は災害時の緊急避難などに対応するため、外国人のネットワークを作りたいと考えています。柏市の防災ネットなどを活用したいのですが、緊急時にどの程度有効か検討中です。」


< 今後の目標 >

「1年後には海外、特に東南アジアに共生センターの支部を開設したいと準備しています。中国語を熱心に勉強しているのもその一環です。最終的には支部を中心に、外国製品をフェアトレード方式で輸入販売して活動資金を得ることまで考えています」とのことです。

 大倉会長が明確な目標を設定され、着々と準備されていることがよく分かりました。

(平成24年9月 柏市民活動レポーター 足立 鷹麿)

■多文化共生センター千葉
 代表者:大倉 信生
 連絡先:nobuookura@jcom.home.ne.jp
 090-2739-9872
 ホームページ:http://kashiwanpo.genki365.net/gnkk07/mypage/mypage_group_info.php?gid=G0000350
 
前の画面へ戻る
▲ページトップ