【H19補助金団体④】こんぶくろ池自然博物公園調査隊(その2)
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(その1から続く)
=こんぶくろ池と子どもたち=
里山隊は下草刈りなどの維持管理、看板づくりや湿地の歩道づくりを行い、調査隊は調査活動(植物、昆虫)や復元力を補助するための草刈、観察会、標本づくり、広報活動などを行っています。
調査隊では、子どもを意識した活動にも取り組んでいます。以前、大貫さんが絵本の読み聞かせに係わっていたとき、虫が苦手だという子どもが、かぶと虫の生態を描いた写真絵本を気に入って離さなくなったことがあったそうです。いつの時代も、子どもにとって虫は魅力的なもの。調査隊では、こんぶくろ池の魅力を伝えるために、若い世代の会員の方々が、こんぶくろ池の昆虫の写真などを使った紙芝居を作ったり、昔話を伝えるための紙芝居を子どもたちに見てもらいたいと考えています。
また、年に一度行っている親子観察会でも、子どもたちは興味津々です。触ったり、香りをかいだり、音や鳴き声を聞いたり、五感全体をつかって森を観察します。きのこに詳しい女の子が参加して、森にあるきのこを夢中で解説してくれたこともあったそうです。子どもが興味を持つものはさまざまです。
=市民に親しまれる森になることと、自然を残すこと=
こんぶくろ池の貴重さを市民に伝えることは、保全への理解と協力を得ることにつながりますが、心無い人のいたずらを招くこともあります。そうでなくとも、散策に来た人が知らずに希少種の植物を踏みつけたり、持ち帰ったりすることがあるかもしれません。
こんぶくろ池では、実際にズミが切られたことがありました。また、多くの人々が一度に散策することによる「踏圧」が、植物の減少の一番の原因ともいわれています。
市民に親しまれる森になることと、自然を残すこと。この2つのバランスをとることは難しいようです。茨城県にある『牛久自然観察の森』では、一般の人が立ち入れるところを紹介するツアーガイドを置いているそうですが、いずれ、こんぶくろ池でもこのような取組みが必要になるのかもしれません。
(その3へ続く)
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