まなび屋講座 『日本の怨霊伝説~藤原氏と怨霊(御霊)~』
実施日:4月11日(火) 10:00~12:00 パレット柏ミーティングルームD
♦テーマ: 「日本の怨霊伝説~藤原氏と怨霊(御霊)」
♦講師:当会理事 吉村友佑
♦参加者:一般17人、会員8人、スタッフ3人 計28人
♦講座状況・講座概要:
*「怨霊(御霊)」を題材としたタイトル。さてどんな話が聞けるかとわくわくしていました。結果は期待していたとおりの面白いお話でした。内部講師ではありましたが、多くの人々が来られ充実した講座でした。
*日本の怨霊伝説として三大怨霊といわれるのは、①菅原道真、②平将門、③崇徳天皇です。いずれも彼らの怨霊が災害や朝廷要人への役害をもたらしたとして恐れられました。そこで時の支配者は、彼らの魂(霊)を鎮めるため、天満宮、将門神社、白峯神宮などを造り、彼らを“神”として祀りました。
*日本の怨霊の歴史を辿ると、奈良・平安時代を通じて、藤原氏の勢力拡大と朝廷を巡る確執が、時として怨霊となって、朝廷の政に多大な影響をもたらしました。
*藤原不比等・武智麻呂ら四兄弟はライバル蘇我氏を排除し、娘たちを文武天皇や聖武天皇に乳母や皇后として送り込み権力を確立しました。
*聖武天皇期には疫病や天変地異が多く発生しました。仏教に傾倒した天皇は、全国に国分寺や国分尼寺、大仏建立、遷都などをして、怨霊の祟りを鎮める策をとりました。
*不比等の子・四兄弟は、北家(藤原房前)、南家(藤原武麻呂)、式家(藤原宇合)、京家(藤原麻呂)に別れ四家となりました。この中で北家の家督を継いだ藤原道長が一大勢力を確立し、その子、孫の世代に近衛、鷹司、九条、一条、二条の五摂家をなりました。
*藤原氏は歴代に渡り娘たちを朝廷に嫁がせ、天皇の義父として、政権を支配し、死しては怨霊となって朝廷に圧力をかけ続けました。
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