江戸のはやり病Ⅲ~幕末のコレラ騒動
公開日:2023年03月18日 最終更新日:2023年03月19日
実施日:3月14日(火) 10:00~12:00 パレット柏多目的スペースA
♦テーマ: 「江戸のはやり病Ⅲ~幕末のコレラ騒動」
♦講師:二松学舎大学講師 松尾政司先生
♦参加者:一般12人、会員5人、スタッフ3人 計20人
♦講座状況・講座概要:
*江戸のはやり病シリーズの最終回、「幕末のコレラ騒動」がテーマ。
*幕末にはコレラの大流行が2度あった。最初の記録は文政5年(1822年)。最初は対馬で発生、そのあとひと月も経たぬ間に九州・四国・大阪地方に広がった。コレラ症状は激しく、感染すると、激しい下痢、嘔吐、全身痙攣をきたして、三日以内に死に至ることが多く「三日コロリ」
と呼ばれた。
*文政5年のコレラ大流行は、ほぼ大阪で留まり、江戸への直接的影響はなかった。
*その35年後、安政5年(1858年)に再びコレラの大流行が起こり、3年にわたって惨劇が続いた。
*安政5年7月に始まった江戸のコレラは10月にはほぼ沈静化したが、その後各地に広がり3年ほど猛威を振るった。
*このような疫病に対する日本人の姿勢は、文化の先進国ヨーロッパ諸国よりはるかに冷静であったことは特筆に値すると、オランダの軍医ポンペは「日本滞在見聞記」で記している。